加齢黄斑変性の罹患率

 第120回日本眼科学会総会(2016年4月7日(木)~10日(日),仙台市)において日本人における加齢黄斑変性の罹患率に関するデータが大津赤十字病院眼科部長の山城健児医師による報告がありました。

 実際に視機能障害を伴っている後期加齢黄斑変性の有病率は0.3~1.0%と白人と比べて少なかったようですが、早期加齢黄斑変性の有病率は50歳代で16%、60歳代で23%、70歳代で30%と白人と比べて大きな差は認めなかったようです。

 早期加齢黄斑変性とは網膜の視細胞が産生する老廃物で形成されるlarge drusenが認められる状態で、まだ視機能障害は生じていなくとも後期加齢黄斑変性の前段階にあたります。

(上記は滋賀県長浜市と京都大学大学院医学研究科が連携して行っている「ながはま0次予防コホート事業(長浜研究)」の解析結果の一部です。)

 これは、60歳代の10人に2人、70歳代の10人に3人が加齢黄斑変性のリスクファクターを有しているともとれ、今後、日本人においても後期加齢黄斑変性の有病率が増えてくる可能性を否定できない結果だと思われます。

 加齢黄斑変性は一度発症してしまうと治療が非常に難しい病気です。予防的医療を真剣に考えていきましょう。

2016年05月05日